お知らせ・コラム

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泡消火設備の仕組み、設置基準を解説!

  • 2022.02.10

前回のコラムで水では消せない火事を“てんぷら油”を例にお話しました。

そこで今回は水による消火では効果の少ない、もしくは火災が拡大してしまう恐れの

ある場所に設置されている泡で消火する設備、「泡消火設備とはどのような仕組みで

消火するのかを解説します。

 

【泡消火設備の仕組み】

 

泡消火設備は以下で構成されています。

 

・水源

・加圧送水装置(消火ポンプ)

・泡消火薬剤貯蔵槽

・混合器

・自動警報装置(流水検知装置、表示装置、警報装置等)

・泡放出口(フォームヘッド)

・感知ヘッド(閉鎖型スプリンクラーヘッド)

・配管・弁類及び非常電源

 

私たちが目にする部分としては、泡の放出される部分「フォームヘッド」でしょうか。

立体駐車場等の天井に配管が張り巡らされているのを見たことがあるかと思います。

よく見ると一定間隔でカラオケのマイクを逆さまにしたようなものが取り付けられています。

その部分がフォームヘッドと呼ばれ、泡を放出する部分となります。

前述したとおり、燃料などの危険物の貯蔵・取扱い・製造を行う施設で初期消火に失敗してしまうと

油流出を伴うなどの大規模災害に発展する恐れがあります。

放出された泡は長時間残るので再着火の危険性が少なく、石油等の引火性液体危険物の火災に対してとても有効です。

 

【泡消火設備の設置基準】

泡消火設備の設置基準は、

危険物の規制に関する政令第20条で以下のように定められています。

 

第20条[消防設備の基準]

 消火設備の技術上の基準は、次のとおりとする。

一 製造所、屋内貯蔵所、屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、屋外貯蔵所、給油取所及び一般取扱所のうち、その規模、貯蔵し、又は取り扱う危険物の品名及び最大数量等により、火災が発生したとき著しく消火が困難と認められるもので総務省令で定めるもの並びに移送取扱所は、総務省令で定めるところにより、別表第五に掲げる対象物について同表においてその消火に適応するものとされる消火設備のうち、第一種、第二種又は第三種の消火設備並びに第四種及び第五種の消火設備を設置すると。

二 製造所、屋内貯蔵所、屋外タンク貯蔵所、屋内タンク貯蔵所、屋外貯蔵所、給油取扱所、第二種販売取扱所及び一般取扱所のうち、その規模、貯蔵し、又は取り扱う危険物の品名及び最大数量等により、火災が発生したとき消火が困難と認められるもので総務省令で定めるものは、総務省令で定めるところにより、別表第五に掲げる対象物について同表においてその消火に適応するものとされる消火設備のうち、第四種及び第五種の消火設備を設置すること。

三 前二号の総務省令で定める製造所等以外の製造所等にあっては、総務省令で定めるところにより、別表第五に掲げる対象物について同表においてその消火に適応するものとされる消火設備のうち、第五種の消火設備を設置すること。

 

対象となる建物はこちらの表が分かりやすいです。

 

防火対象物分類

防火対象物用途

基準面積

一般対象物

・飛行機又は回転翼航空機の格納庫

・屋上部分で回転翼航空機又は垂直離陸航空         機器の発着の用に供されるもの

・自動車の修理又は整備の用に供される部分

・1階で500㎡以上

・その他の階で200㎡以上

・駐車の用に供される部分(同時に屋外に出る階を除く)の床面積

・1階で500㎡以上

・屋上部分で300㎡以上

・その他の階で200㎡以上

・昇降機等の機械装置により車両を駐車させる構造のもので収容台数が10以上のもの

・道路と建築物とが一体をなすと認められる構造の道路部分の床面積

・屋上で600㎡以上

・その他の階で400㎡以上

指定可燃物等を貯蔵、又は

扱うもの

・綿花類、木くず、紙くず類、合成樹脂類

・油がしみ込んでいるぼろ、紙類、

石炭、木炭類

・可燃性固体、液体類、合成樹脂類、

不燃性、難燃性でないもの

・木材加工品および木くず

基準なし

 

この表に該当する場合は、泡消火設備の設置が必要になります。

 

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