火事が起きると、
・自分たちでできる初期消火(消火器、補助散水栓など)
・スプリンクラーなどの設備による消火
・消防車が到着して放水による消火
という流れでの水による鎮火が一般的です。
『水をかければ火は消える』というイメージが強いですが、実は水では消せない火事があります。
今回は【泡消火設備】について解説いたします!
実は水では消せない火事は身近なところにあります。
例えば、天ぷらを作っている時に出火した場合は、濡らしたタオルや毛布で天ぷら鍋自体をくるんで、空気を遮断、密閉するようにスキマをなくして、油の温度を下げるのが正解です。
水が効かない火事の正体・・・それは油!
火の上がった天ぷら鍋に水をかけてしまうと、水は油より重く混ざり合わない為、なべ底に水がたまります。
なべ底にたまった水が、温度が上がり出火している油と接している部分から一気に気体に変化し、油を吹き飛ばし周辺に燃え上がっていきます。
吹き飛ばされた油は火炎と共に爆発的に吹き出す危険性もあり、水蒸爆発を起こす危険性もあります。
天ぷら油での火災であれば、お鍋一つ分の油ですが、これが車のたくさん止められた駐車場やヘリポート、ガスリンスタンドなど、たくさんの燃料を積んだ乗り物があるところでは甚大な被害になってしまいます。
泡消火設備とは水による消火では効果の少ない、もしくは火災が拡大してしまう恐れのある場所に設置されている泡で消火する設備のことです。
来月のコラムでは、泡消火設備の仕組み、設置基準についてお話しさせて頂きます。
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