今年のゴールデンウィーク、皆さんはどのようにお過ごしになったでしょうか。
3年振りの行動制限のない大型連休とあって遠出をした方も多いのではないでしょうか。
観光地はコロナ前のにぎわいが戻り、
各地の高速道路では一時40キロ以上の渋滞が発生したところもあったようです。
そのようななか5月5日の午後1時半ごろ、
兵庫県淡路市の神戸淡路鳴門自動車道・上りでUターン中に
高速道路で乗用車が炎上し、母子4人が重軽傷となる事故が発生しました。
さて車両火災はどのような場合で発生し、発生した際はどのように対応したら良いのでしょうか。
車両火災の発生原因として挙げられるのが、車両側になんらかのトラブルが発生したケースです。
これはクルマの機構や性能の問題ということではありません。
例えば、
事故などのダメージから、
エンジンオイルやガソリンが漏れてしまったことによる引火、
定期的な整備をおこなわず、長年同じクルマに乗り続けた際に起こる経年劣化など
が考えられます。
こうしたケースは稀に見られるもので、とくに事故の損傷による出火は、
予防することは困難で、突発的に起こるものであるといえます。
一方で、注意するべき車両火災の発生原因としては、
車内に置かれているさまざまな物が挙げられます。
JAF(日本自動車連盟)では、車両火災の原因のひとつを
「フロントウインドウにアクセサリーなどをつるす透明の吸盤を貼り付けたりすると、
凸レンズ効果により太陽光が集光され、部分的に高温箇所を作り出すこともあります」
と説明しています。
そもそも、フロントガラスに取り付けられるものについては、
道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第195条において、
「透明で、運転者の視野を妨げるようなひずみのないものであること」
「可視光線の透過率が70%以上のものであること」
などと定められており、それに則ったものである必要があります。
また、出火の原因としては、ペットボトルなども挙げられます。
水が入っている状態での放置がとくに危険で、
日光を集め、シートなど車内の燃えやすい素材を照らすことで引火してしまう可能性があります。
ライターなどのオイルが入ったものも危険性があり、
とくにダッシュボードといった日光が当たりやすく、
温度が上昇する場所に放置してしまうと、そのまま熱を持って出火することもあり得ます。
ペットボトルやライターのほかに、スプレー缶なども危険性の高いもののひとつです。
車内の温度上昇によって、缶のなかのガスが膨張し、内圧が上がって爆発するおそれがあります。
スプレー缶といってもさまざまですが、
ガスコンロ用のカセットボンベや制汗スプレー、冷却スプレーなどには、
パッケージに「温度が40度以上になる場所に置かないこと」といった注意書きがされている場合があります。
こうした身近なものによる車両火災を防ぐには、
車内に出火の原因となるものを放置しないことが1番効果的です。
ではもし車両火災が起きたら皆さんはどのように行動しますか?
次回は、
もし事故などのトラブルによって自車が車両火災を起こしてしまったら
どのように対処したら良いかをお話していきたいと思います。
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